「べこ」の発音についてするどい指摘があったので、ご説明しよう。
そうだ、我々福島県民は音の音声言語の高低アクセントを聞き分けられないという、強烈な弱点がある。
箸・端・橋の区別がつかないというアレだ。
これらはそれぞれどう異なるのか、いや同じなのかさえもあたくしには区別がつかない。これを言語学的には『アクセントの崩壊』というらしいい・・・。ホウカイっていったい・・・(--;
もちろんアクセントには地域差があるし、そして言葉は生き物だ。時代により変化するものもあるだろう。しかし、人々が本能でやっていることがふつ〜にできない福島県民にとって、時にこれは致命傷となるのだ。
たとえばこんなことだ・・・
その日シャチョーヒショ(当時)はお客様をお迎えし、みなさまに資料を配付していた。配り終えたシャチョーヒショ(当時)は、声高らかにこう言う。
みなさま、お手元にシリョウはとどいておりますか?
「・・・しっ・・・死霊?」
崇高なるビジネスシーンにおいて資料と言うところを死霊と発音し、一転して会議室がゾンビな世界に豹変してしまったのだ!
実に忌まわしい過去である・・・。
さらに銀座の鮨屋での、だれもが涙をおとしはべりける実話。 鮨屋で食べるもので「カキ」と言えば「牡蠣」しかないので、どう発音しようとわかってもらえるだろうと思ったら大間違い。 「柿はおいてないねぇ」などと、真顔で返されたあたくしは、もううつむいてお茶をすするしかなかった。お茶は果てしなく苦かった・・・
こんなこともあった。
あたくしは、黒海沿岸のオデッサという街に行き、そこで海水浴などしたことがあるのだが、かようなせっかくの自慢話(そうか?)も「国会で泳いだ」という意味不明なセリフですべてが台無しになってしまったのだ!
ああ、おぞましきアクセントの罠
だからあたくしって無口になっちゃったんだわ・・・
※写真は「死霊のはらわた」DVDカバー。本文とは関係ありません。
|