THE ACUPPER RUNNING
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2005年10月29日の日記

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タクちゃん(2)
タクちゃんの結婚式に行って来た。

久しぶりに会った新婦の愛ちゃんは、本当に本当にきれいで、タクちゃんとくっついたり別れたりしてた頃と全然違う大人の女性になっていた。

それにしても新郎新婦の親族がこんなに涙を流す結婚式を、わたしはは見たことがない。
愛ちゃんの両親、タクちゃんの従兄弟や叔父さん、お父さん、たくさんの人が挨拶に立ったが、そのたびにみんなが声を詰まらせる。
タクちゃんも愛ちゃんも、本当にみんなに愛されて育ったんだと、思った。

最後の新郎挨拶の時だ。
挨拶事例集から丸写ししてきたんだろう。紙に書いた紋切り型の挨拶をタクちゃんは読み上げた。ところが最後にタクちゃんは、その紙をくしゃっとまるめて「こんなありきたりのことが言いたいんじゃないんです」
と、自分の言葉で話し始めた。
「友人、親族、両親、先輩、みんなのおかげです。ボクは自分ひとりでここまで来られたんじゃない」
タクちゃんはそういって、何度もお礼のことばをくりかえし、目を真っ赤にした。
自分自身がみんなにどんなに愛され、助けられているかを実感し、感謝し、それは彼にゆるぎない自信を与えたんだろう、愛ちゃんと家庭を築いてボクが支えるとみんなの前で誓ったタクちゃんは、本当にかっこよかった。
この先の人生、どうしていいかわからず右往左往していた10代の少年はどこにもいなかった。


一緒に式に出席していた、やはり旅先で一緒だった友人が、式場を出たあとぽつんと言った

「タクやんに一歩も二歩も先をこされた気がするな」

うん・・・

私やこの友人は、タクちゃんよりずっとずっとずっと年上で経験も、経済的にも豊かなはずだった。でもリスクや責任をなるべく回避しようとしている私たちは、タクちゃんに比べたらどこか中途半端に見えた。
タクちゃんにいいこと悪いことたくさん教えてきた私たちは、たくちゃんから最高に大事なことを教わった。

でもタクちゃん、わたしも負けないよ

がんばれタクちゃん わたしも がんばる
2005年10月29日(土)   No.627 (その他)

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