さて、結局朝6時にミッキーいとうにピックアップしてもらったというのに、川場に着いたのは正午のこと。これだからスキーなんてやなんだよ。
しかし、もとよりあたくし滑る気は全くない。だいたい、このメンツで行ったら、山頂までつれていかれて「じゃ、あとは下で!」と、放置プレイにされるのは知れたこと。そんな危険な賭に手をだすほどあたくしはおろかではないのだ。
とりあえず温泉でゲレンデをみながら本でも読もうかね。なんてったって怪我が完治してないんだから。白い雪を眺めながら湯治ですよ、湯治。あたくしはインフォメーションに走った。
温泉はどのフロアですか?
「温泉というより・・・足湯になりますが・・・」
へっ?
「申し訳ありませんが、"お風呂に入る"というようなものではございません」
誰だよ!温泉あるって言ったヤツ!
かくしてあたくしは群馬くんだりまで来て奴らにだまされたことに気づくのであった・・・
「温泉なかったの?じゃ、滑れば?」 「そうそう。ここからじゃ見えないけど、上の方はソリだらけだよ」 「ソリなら安全だし」 「そ〜だよな。オレもソリもってくればよかったよ」
ほぇ〜・・・そうか・・ソリなら大丈夫かな・・・?
あたくしは奴らの話を鵜呑みにし、危うくソリをかかえてリフトに乗るところだった。
ゲレンデ・バージンなあたくしは全く知らなかったのだが、ソリで遊べるのは「ちびっこ広場」とよばれる一角に限られ、ましてソリを抱えてリフトに乗るアホウは、日本のゲレンデに存在しないらしい。
ま、そんなこんなで、みなさん、歳も歳なので、ちょっと滑っただけで疲労困憊。 あとは立ち寄り温泉でひとっぷろ浴びて帰りますか〜
帰りに立ち寄った温泉で、あたくしは手足をのばして、やっと本来の目的である湯治を満喫したのだが、しかし、あたくしを陥れた男衆は狭い浴槽に芋洗い状態で実に不幸だったらしい。まぁ肌と肌が触れあう裸のつきあいで男の友情が愛情に変わったとか、何が起きたのかあたくしはしるよしもないが、彼らの名誉のために、この点については深く追求しないでおくことにする。
帰りは前橋でdb氏を送りながら、タイ料理屋へ行こうとなったのだが、 ミッキーいとう曰く
「みなさん、魚がすきですね。なんなら今度銚子にいきましょう」などと真顔でのたまう。
そら、鯛だろがっ!ゴルァ!
しかし、ミッキーいとうは千葉から参加され、終日ドライバーとして活躍されたので、 ここは大目にみてやろう。
かくしてあたくしの波乱に満ちた初ゲレンデは終了した次第。まぁ、来年はスノーボードでもやってみようかね
※写真は、タイ料理から飛び出してエアーを決める辛さに強い漢サウドさん(提供:き〜ろさん)
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