そ〜いえば、修行にでる2日前、モトクロスごっこをしてまいったのだが、そのときにおもいっきり転倒し右肩を地面にたたきつけるというこの始末。実は痛くて、出発さえ危ぶまれたのだが、「てやんでぃ」と鼻をすすって荷物をまとめる男前なあたくしである。
なんといっても宿泊先の温泉の効能は打ち身ねんざ、筋肉痛
きっと毎日入ったら完治するに違いないと信じて疑わなかったが、さすがに4日目の帰りは痛みがひどくなり、このままでは暮坂の峠は越えられん! と、途中立ち寄り温泉で湯につかりながら見知らぬおば〜ちゃんと談笑すれば、旅の疲れもいやされるってもんだわなぁ〜
それにしても今回の修行の間、たちより温泉にはずいぶん世話になった。
特筆すべきは、松川渓谷にある瀧の湯であろう
なんとたまえちゃん、混浴露天風呂に初挑戦の巻である
Aかっぱーとはいえ、若いギャル(自称)が混浴しようというのだ。お金はらうどころか、混浴中の殿方にお金をはらってほしいぐらいの話である
と、受付のおばちゃんに交渉してみたが、そんなに笑わなくてもいいじゃないかというぐらい笑われて、交渉は決裂した。しかも、混浴なのでバスタオルをまくことをすすめられ、そんなもん持ってないあたくしは1000円出してお買い上げ。
むむむ・・・元をとるためにも1時間はのんびりしてやるぜ!
どうだ!うりゃぁ!と混浴風呂への扉をあけたとたん目に入ったのは、殿方が河原の石にすっぽんぽんで甲羅干し!
うわぁぁぁん!おが〜ちゃ〜ん!もうたまえは嫁にいけませ〜んT_T
一転して緊張するあたくしは、「女性がはいってますよぉぉ〜」と、ばしゃばしゃと音をたて存在感をアピールしながら反対方向へ移動。するとさすがに気がついたらしく、ふと見ると、何事もなかったようにお湯もどって肩まで浸かっていた彼は、健康診断の再検査の結果がよかったのでほっとするあまり、つい温泉にたちよってしまったカワサキ9R乗りの、不良会社員であった。
なぜそんなことがわかったかというと、しばらくしてから「すっ・・・すみませんでしたっ。まさか女性がくるとは・・・」と、話しかけられ、そのまま互いの身の上話などをしてしまったあたりは、まるで絵もない花もない飾る言葉もない居酒屋のごときだ。
ま、当然のことながら、その彼にお金をはらってもらうことはなかったが、加えて言うならそのあとのロマンスもなかった。
さて、帰り際、バスタオルは持って帰れないから、もったいないけど処分してというと、件のおばちゃん答えて曰く
「あらほんとに、持って帰れないの?う〜ん悪いことしちゃったね〜」
いいよいいよ いい思い出になったしさ でも今度きたときは安くしてよね
「じゃ、次のときまでとっておいてあげるよ だからまたおいで」
わははは!そりゃ助かるよ。またくるね
駐車場へ向かうあたくしに、おばちゃんは、受付の小さい窓口から身を乗り出して、手をふりながら声をはりあげた
「バスタオル、とっとくよ〜っ!」
人との出会いは、旅の醍醐味
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