青森県下北半島 竜飛崎は大間漁港についたというメールがほらげっちから届いたのは、あの夜から2日後の早朝6時のことだった
寒いからやめておけというみんなの声を振り切って、まだ雪の残る本州最北の果てを目指し、失意のあまりひとり旅立ったほらげっち・・・
ひとり、竜飛崎に立った彼の心中はいかばかりであったろう・・・あの夜の出来事を思い出すと、あたくしは涙をこらえることができない
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ひとつきほど前のことになる
「ブンゲンちゃんがST600で優勝したら、ケツの穴に割り箸つっこんで祝賀会いってやるよ」
などと暴言を吐いたこの男。ふたをあけたらブンゲンさんってば筑波の第一戦で優勝しちゃったってこの始末。喜びに沸く宴席においてひとりブルーになっていたのはほらげっちだが、祝賀会の席では、さすがに心の準備が整わず、 披露できずに時はすぎた。しかし
いつになったらやるんだよ!?
という、矢継ぎ早のリクエスト、そしてしびれをきらしたアオヤマさんちのてんちょ〜は、ほらげっちのために緊急特別企画をたちあげた
「ほらげっちのお尻を肴に、海の幸に舌を打とう!な、GWツーリング」
ほらげっちのお尻では、新鮮なウニもおいしさ半減ではないかという噂もあったが、なにはさておき、男の約束、まもっていただかなくてはなるまいて。
そして今回、栄えある尻芸の舞台に選ばれたのは 宮城県 気仙沼!
5月某日 おもいおもいのルートで気仙沼入りした諸氏は、夜の宴席の会場に入り度肝をぬいた。なんとステージつきの舞台に『歓迎オートショップアオヤマ様』の横断幕! そして宴席の真ん中に置かれた小さなテーブル・・・そしてその上には割り箸が・・・!
一方、当のほらげっちは、緊張のあまり鼻血をだす有様だった
しかし今、やらなければ、これからも、そう、永遠に言われ続けることになる。しかしホントにやったらこれまた一生、言われ続けることになるのだろう。後にも先にもひけないほらげっちは、そしてその華麗なるステージの上で・・・・
男を見せた・・・・(-人-)ナームー...
翌朝、ほらげっちはひとり、まだみんなが起ききらぬうちにひっそりと、北へ向けて旅立った・・・・
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「すごく寒いです」
大間漁港から届いたほらげっちのメールにはそうかかれている。そら、あんな尻芸をやったあとでは身も心も寒かろう。ましてこれからUターンラッシュで渋滞の東北道を一気に800km下ってくるのだ。ああ、なんて哀愁孤高なほらげっち!あたくしはまた涙を一粒・・・
そう・・・笑いすぎて・・・
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