A-CUP CLUB DIARY -SEASON THREE-



蕎麦を巡る父娘のバトル


あたくしのおと〜ちゃんは、暇つぶしにいろんなことをやっている。

ていうか、商売をやっているんだからおと〜ちゃんに定年というものはないのだ。暇つぶしなどと言わず、しっかり家業に集中してくれよ〜不景気なんだしさぁ〜・・・・

ということで、おと〜ちゃんの暇つぶしの筆頭は、なんといっても蕎麦打ちであろう。

そう!蕎麦といえば!あたくしは蕎麦アレルギーだ

あたくしはおと〜ちゃんが蕎麦打ちを始めたと聞いたときに、放蕩の限りを尽くした親不孝娘にこんなで形で復讐するとは、我が親ながらなかなかやるものだと思ったが、復讐するどころかおと〜ちゃんは、自分の娘が蕎麦アレルギーであることを全く知らなかった。

父の教育方針を放任主義と思っていたあたくしだが、実は単なる子供への無関心だったのでは・・・?と小一時間である。

さて蕎麦だが、あたくしが帰省するときは、たいてい人も集まっているときなので、おと〜ちゃんはここぞとばかりに蕎麦をふるまう。おと〜ちゃんは、蕎麦の実から作っており、かれこれそば打ち始めて数年。最近はかなりおいしくなったそうで、蕎麦にうるさい人たちにも評判だ。店を出せば?という声も聞こえるぐらいなので、おと〜ちゃんは調子に乗ってまた蕎麦を打つ。みんなが食べる->ほめられる->またつくる・・・とエンドレス。このところ帰るたびにあたくしはくしゃみと目のかゆみで発狂寸前なのだ。みんなが蕎麦に舌鼓を打っているとき、あたくしと愛猫三四郎は別室でぽそぽそと白いごはんをたべるあたり、もはや涙なしには語れまい。

「おと〜ちゃんのバカ〜っ!」

と、デブ猫のたぷたぷになったおなかをさすりながら、くしゃみをまた一発。

そういやあたくしは、猫アレルギーでもあったな・・・

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2009年12月02日(水) No.249 (みそぎ家)

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