A-CUP CLUB DIARY -SEASON THREE-



シックスセンス


「たまえさん!たまえさん!なんかいるの!この部屋に幽霊がいるのっ!」

夜の8時。半べそかきながら電話をかけてきたのはケイティである。オフィスで残業していたのだが、誰もいないはずなのに人の気配がするので、立ち上がって見回したら、男性がすすすす・・・と彼女の脇を通って隣のパーティションに入っていったというのである。それはあきらかに"人"ではないらしい。

「やーん!やだやだ!絶対電話きらないで!もう出る!帰る帰る!切らないで!外出るまで電話きらないでよっ!」

ケイティ、もはや半狂乱

「ぎゃー!!!音がした!段ボール蹴った音がした!ぎゃーぎゃー!」

まぁまぁ、気分わるくなったり、寒気がしたりしないなら、きっと悪い霊じゃないんじゃない?

・・・とあたくしは、まったく根拠のないことを言ってみるが

「そっ・・そうかしら?そうね、そうよね」

と納得する彼女もどうかとはおもう

そういや、ITヘルプデスク担当のマーク(日本人。初登場?)も残業中、このオフィスでポルターガイストにあったらしい。どんどんと壁をたたく音が鳴るので「うるさい!」と叫んだらぴたっと音がやんだとか・・・。ちなみにこの夏からしばらくの間、彼の自宅の自分の部屋には毎晩知らない人がやってきていたらしい。

以前お手伝いにきてもらっていたエリザベスもトイレで変な体験をしたと怖がっていたっけ・・・

「ていうかたまえさんはそういう経験ないわけっ?」

ないよ。全然。

「人としてどうかとおもうよね」

いや、ヘンなのはあんたたちだし

「幽霊も恐れてるんですよ」

ま、あたくしの美しさに畏怖しているのはわかるわ

「繊細さの問題じゃないんですか?」

やかましい(--;

と、あたくしはオフィスでつるしあげにあったが、でも霊感があるってうらやましいなと、実はおもう。まぁ、映画のシックスセンスみたいに、ベッドの下に女の子が潜んでるのがみえちゃったら、ぎょえ〜だけどさ。

※写真は映画『シックスセンス』。主人公の少年のような能力はあまりほしくはない

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2009年11月24日(火) No.244 (おしごと)

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