あたくしの後任のヒショさんのお話
彼女がやってきた日、あたくしは自分が異動になった真実をまざまざと知ることになった・・・・。
「はじめまして〜よろしくおねがいしま〜す^^」
と、にこやかに挨拶する彼女の顔の下にあったそれは、週刊誌のグラビアなどでみたことはあったが、実物をみるのは初めてのシロモノ。みそぎたまえ、思わず、「ひぃ〜!」と、失神の巻である。
・・・そう・・・彼女は爆乳であった・・・
彼女がオフィスを歩くとそらも〜男性陣の目線が釘付け。早足で駆けようものなら、あなた、も〜、おっぱいぶるんぶるん!!なぜかオフィスはピンク色でである。
一方、女性の間ではおそるべき嫉妬の渦と闘争心がわき起こった。 ふつ〜のおっぱいの彼女たちにとって、この爆乳はこの上ない衝撃だったのだ。 「大きさじゃ負けるけど、セクシー勝負よ!」と、こころなしかオフィスでは胸のあいたカットソーなどを召される女性が続出。にわかに華やいだオフィスは実に目の保養であった。
しかしふつ〜のおっぱいでも巨乳にみえてしまうあたくしにとって、今更嫉妬もなにもない。むしろ高笑いしたい気持ちである。
ほ〜っほっほっほ!みなさん、これで日頃のあたくしのきもちがおわかりかしらっ?
あたくしは心の中で叫んだ。まったくもって爆乳万歳である。
そんなあたくしに、弊社皇后ミチコ様がおっしゃられた。
「みそぎさん、んも〜、あなたのそのお胸!もうすこし工夫なさいな!」
くふう・・・て・・・(--;
皇后様のお薦めには従わなくてはなるまい。翌日ふかふかのパッドが入ったダミーぶらぢゃで出社したところ、すすすっ・・・とミチコ様があたくしのところへお越しになった。
「みそぎさん!今日はグッドよ!」
彼女は親指を立てた。皇后ミチコ様は、実に気さくなお人柄である。
しかし、こんな目の保養な日々はそう長く続くものではない。爆乳の彼女は、あっというまの10日間でオフィスを去ってしまったのだ。
弊社の歴史上まれにみるあの華やいだ日々は幻となり、男性陣は、社長室から人が出てくるたびに振り向く癖だけが残された。しかしその部屋からでてくるのは、胸どころか、縦にも横にも大きいノリダー(♂)ばかり。
ま、この癖が直る頃には、次のヒショさんも決まるだろうさ。しかし、彼女の存在した10日間は「爆乳伝説」として今後も延々と語り継がれるに違いない。
|